対人緊張などの緊張症からくる不登校の場合は、再度通えるようになるためにちょっとしたきっかけが必要です。緊張症だった私は自分がどう見られているか、嫌われていないかという面にこだわりがあり、人と接触することすら避ける傾向にあるため、自ら進んで教室の中に入っていくというのが絶対無理なことのように思えました。不登校の状態から急に学校に来たら好奇の目にさらされることになるので、高層ビルから落ちる気持ちでした。そんな状態で不登校から抜け出せず、両親に学校へ行くように言われてもどうにもなりません。状況を変えたのは先生の一言でした。「1時間でもいいから遊びに来るくらいの気持ちで来ませんか」という言葉に肩の力が下りたようでした。最初から完璧な不登校脱却を目指さなくてもいいんだと思い、最初は保健室を利用したり早退をしてしまうこともありましたが、周囲の人は先生に言われていたのか、そのことでからかわれることがありませんでした。気負わずに行ける環境を作ってくれた周囲のサポートに感謝しています。今は少しずつ勉強にも集中できるようになりました。