不登校やひきこもりはいじめ問題のように表沙汰になることが少ないため、認知度が低く、苦しんでいる子どもたちの数や現状がわかりづらいです。(⇒不登校やひきこもりを解決する【不登校リスタート】)
皆様にはあまり参考にならないかもしれませんが、現在20代の私が中学校時代に不登校になったときの体験談をお話いたします。


【原因は小さなことだった】

私が不登校を始めたのは中学2年生の春から夏にかけてで、原因は机が少し壊れていたことでした。
1年生の頃のクラスメイトととても仲良くなれた私は、2年生になってクラスが変わっても色々な人と仲良くなろうと周りによく話しかけていました。
ある程度友達が増えた私は、ある日、自分の机が部分的に壊れていることに気づきました。
私は面白がって部品を外して「机が壊れた!わはは!」とのんきに笑ったのですが、友達も悪ノリして私の机の足を曲げてしまったのです。
思い返せば、このときに「こいつはいじってもいいのか」と友達に認識されてしまったのかもしれません。


【些細なことから不登校になるまで】

結果的に、私たちは学校の備品を壊してしまったということで教頭先生に説教されてしまいました。
この日から、友達たちの私の扱い方が変わっていったのです。
次の日に謝罪も兼ねて挨拶をしても、露骨に無視されるようになってしまいました。
無視した挙句、少し離れたところでクスクスと笑われる。
そんな日々が続きました。
よくあるいじめですが、実際に体験してみるとものすごく辛いものです。
気がつけば、私は学校に行くのがとても嫌になって、仮病休みをするようになってしまいました。
それが良い方向に変わることはなく、休み明けもクスクス笑われ、負のスパイラルになっていました。
その度に休む期間がのびて、いつしか不登校になっていました。


不登校とその後

結局、私はその年が終わるまで学校には行けず、年明けに他県へ引っ越しました。
私の場合はたまたま父親の転勤と被ったから幸運だったものの、一般的な家庭なら子どもの不登校程度で他県まで引っ越すほどのことはしないでしょう。
しかし、子どもにとってはリアルな問題であり、教育にも影響を及ぼします。
平成24年度の児童の全人数10,333,629人のうち、112,689人もの児童が30日間以上の不登校をしているという統計が出ています。
学校側では、保健室登校のように段階的な対応をしていますが、それも万全とは言えません。
教師だけではなく、学校ごとに相談員を登用するなどの早めの対策が必要になるでしょう。